ゼロトラストを実現する技術的要素は多岐にわたるが、ユーザーが操作するデバイスを管理・監視するエンドポイントセキュリティ、クラウドサービスの安全性を担保するクラウドセキュリティ、URLフィルタリングやウイルスチェックなどをクラウド上で行うSWG(Secure Web Gateway)をはじめとするネットワーク保護、IDaaS(IDentity as a Service)を使ったユーザーIDの認証・認可などが主な要素として挙げられる。
さらに最近は、ネットワークとセキュリティ機能をクラウドサービスとして提供する「SASE」(Secure Access Service Edge)への関心が高まっている。SASEのネットワーク機能にはSD-WANやCDNなど、セキュリティ機能にはCASB(Cloud Access Security Broker、クラウドサービスへのセキュリティポリシー適用を可能にする)、FWaaS(Firewall as a Service)などがある。これらの要素は一貫したポリシーの下、一つのプラットフォーム上で運用され、接続場所やユーザー、デバイス、アプリケーションを問わずゼロトラストのセキュリティを適用できる点に特徴がある。