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「空中ディスプレイ」の用語解説、セブン-イレブンの実証実験で話題

2022/03/01 18:33

週刊BCN 2022年02月28日vol.1912掲載

 非接触対策で普及した自動レジだが、支払方法の選択などで結果的に画面へ触れることもある。その接触さえ改善する役割も果たす技術として、空中ディスプレイが期待されている。全国に2万1227店舗、東京都で2834店舗を構えるコンビニエンスストア最大手のセブン-イレブンが、2月に都内の数店舗で同技術を駆使した自動レジ実証実験を始めたことで注目を集めた。

 この技術は主にディスプレイと光学素子、センサーの各モジュールで構成している。自動レジの操作中に空中へ浮いた映像を、手で触れることなくタッチパネルのように操作できる。空中ディスプレイはオフィスの受付システムやデジタルサイネージなどを中心に活用されている。

 空中ディスプレイの導入で現在配置されているレジカウンターの空間を縮小する相乗効果も生まれ、新しくスペースを別の用途に活用することも見込まれている。

 非接触を推奨するコロナ禍が長引くほど、人々の心理的な負担は増大。その一方で、無限に広がる空中スペースに商機を見出す事例も拡大している。未曾有の危機だからこそ未知のビジネス領域が見つかることも改めて示されている。
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