今年の日本女子プロゴルフツアー最終戦、「LPGAツアーチャンピオンシップ」リコーカップは、1年を締めくくるにふさわしく、4日間を通して観る者を興奮させてくれた。

 前評判の段階からもっぱら世間の注目を集めたのは、前週の大王製紙エリエールレディスオープンで優勝し、史上最年少の賞金女王に望みをつないだ宮里藍プロと、5年連続賞金女王なるかという不動裕理プロの2人。まさにこの2人の頂上決戦のためにあるかのような試合展開となった。

 宮里プロが不動プロに2打差をつけてのスターとなった最終日。今の宮里プロの勢いからいって、勝利はほぼ手中にあると思われた。ところが、そうはいかないのが勝負の難しいところ。結局不動プロの勝利で幕を閉じた。

 賞金女王という勝負のかかった最終戦──。さすがに想像を絶するプレッシャーと緊張感を2人に与えたのだろうか、強靭な精神力をもって常に戦い続けている不動プロ、宮里プロをもってしても、バックナインに入ってからは、困難な状況、ハプニングがついてまわった。まさに一進一退の状態が続いたのである。

 宮里プロが14番でダブルボギーとすると、難なくパーで抑えられると思われた不動プロも、普段なら絶対にやらないお先パットをして絶好のチャンスを逃してボギー。その後も不動プロにしては珍しいようなミスを数回犯した。

 宮里プロも好調だったショットが後半はぶれ始め、切り替えのうまい彼女が流れの悪さを断ち切ることができず、ラフからラフへ、バンカーへ、またそのバンカーショットを2度打ち、という厳しい状態に陥った。

 最終的に決着をつけたのは不動プロだったが、観る者を楽しませてくれたのは、良いショットばかりで展開されたのではなく、この並外れた精神力をもっている2人にすら、心の迷い、心理の変化とがあることを垣間見せてくれた点もあったのではないだろうか。

 この2人がますます強くなるのは間違いない。来年はどのような試合展開を繰り広げてくれるのか、楽しみである。