北斗七星

北斗七星 2005年10月3日付 Vol.1107

2005/10/03 15:38

週刊BCN 2005年10月03日vol.1107掲載

▼64ビットプロセッサ用アプリケーション開発で、強力なアライアンスが発足した。インテルとヒューレット・パッカード(HP)、NEC、富士通などのハードベンダーが中心となって、グローバルアライアンス「アイテニアム・ソリューションズ・アライアンス」を結成。インテルのアイテニアム2を搭載したサーバーで稼働するアプリケーションの開発を推進していくという。

▼「アライアンスを組むのは、今この時期がまさにベストのタイミング」。インテル日本法人の吉田和正・代表取締役共同社長はこう話す。インテルがアイテニアムのアーキテクチャを考えたのが1991年。開発期間を含め、すでに14年の歳月が経っている。しかし市場関係者の一部には、アイテニアムの普及が思ったほど進んでいないとの声もある。サーバーにアイテニアムを採用してもらうには、その上で動くアプリケーションの数が増えることが不可欠。インテルとしては、ハードメーカーを巻き込んで、アプリケーション開発に拍車をかけたいところだろう。

▼プロセッサの開発競争は熾烈を極める。かつて、パソコン用プロセッサではインテルにAMDやサイリックスが挑んだが、サイリックスが脱落。サーバー用プロセッサでも、IBMのパワーPCやサン・マイクロシステムズのSPARCなどとインテルが覇を競った。性能の向上は結構だが、結局、「コンピュータ、ソフトが無ければただの箱」。顧客が求めているのは〝いかに業務を効率化できるか〟。ITの基本は常にそこにある。
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