Special Feature

オルツ、循環取引の実態と背景 第三者委員会の調査報告書から

2025/08/14 09:00

週刊BCN 2025年08月11日vol.2071掲載

 2025年7月28日、AI開発を手掛けるオルツが公表した第三者委員会の調査報告書は、同社の売上高の大部分が架空だったという事実を明らかにした。同社は、24年10月の東京証券取引所グロース市場への上場前後を含む3年9カ月にわたり、巧妙な循環取引の手法によって、総額で119億円の売上高を架空計上していた。「パーソナルAI」の実現を目指し、市場から評価を得てきた新進企業の不正は、1社だけの問題にとどまらず、ITスタートアップやIT流通におけるパートナーエコシステムそのものの信頼を毀損しかねない。報告書から不正の背景を探る。
(文/藤岡 堯)
 

 オルツは14年11月に創業し、近年はSaaSとして提供する自動議事録ツール「AI GIJIROKU」を主力製品として展開してきた。深層学習や音声認識をはじめとしたAIの要素技術のほか、独自の大規模言語モデル(LLM)などを自社技術として開発・保有し、AI GIJIROKUなどを提供する「AI Products事業」に加え、LLMの技術を活用してカスタマイズしたAIソリューションを提供する「AI Solutions事業」の両軸でビジネスを進めていた。調査会社や金融機関からの受賞歴もあり、順風満帆に成長を続けていたように見える。
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外部リンク

オルツ=https://alt.ai/