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組み込みソフトでは絶対負けない

2005/11/14 15:27

週刊BCN 2005年11月14日vol.1113掲載

 安価な労働コスト、豊富な人材、それに加えて技術力も高まってきたことで中国やインドなどでのオフショア開発を積極化させるITベンダーが増えている。

 「このままでは日本の技術基盤が無くなってしまう」と危機感を募らせるのは情報技術開発の竹田征郎社長。日本の技術力に定評がある組み込みソフト開発については、「中国、インドに負けるわけにはいかない」と、強調する。その一環として、このほどCASEツール大手のキャッツ(上島康男社長)と資本・業務提携を交わし組み込みソフト開発分野を強化することを決めた。

 携帯電話の機能を実現する組み込みソフトは、すでに過去の汎用コンピュータのステップ数を上回っていると、しばしば引き合いに出される。それだけ組み込みソフト開発の重みは増している。「キャッツとの提携により、組み込みソフト開発では上流から下流までシームレスなビジネスモデルを作れるようになった」と、オフショア勢に負けじと強固な体制を築く考え。

 「組み込みソフト開発は、将来の日本の競争力を決めると言っても過言ではない。提携により技術力を高め、これによりIT産業の基礎を固めるくらいの強い気持ちで臨む」と語り、組み込みソフトを日本の牙城にすると強気だ。
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