中国の知的所有権侵害が諸外国で叫ばれるが、これは単に外国企業の中国における機会損失だけにとどまらず、国際的な企業競争力を持つコンペティタがすぐに現れることを意味する。

 80年代は台湾で違法コピーが氾濫し、海賊ソフトに慣れ親しんだ学生の間から、台湾を代表するIT企業のリーダー達が育った。

 現在の中国でも同様のことがいえる。街には高価な外国ソフトの海賊版が溢れる。これが正規の教育現場で使われる。

 中国のアプリを使いこなすレベルは高い。こうした環境で育った起業家の卵が立派なソフト会社を設立し、成功を収めている例は少なくない。

 オフィスソフトやウイルス駆逐ソフトで成功しNasdaqに上場した金山軟件、中国ではMSNを抜き市場占有率第1位のチャットソフトのQQを持ち、ネットゲームでもトップクラスのシェアを誇る騰訊 など。また2001年に上海株式市場に上場した金蝶はSMB─ERP市場で、SAPやOracleに市場を譲らない。

 今年、あらたに上場するIT会社はいくつに上るのだろう。(中国・深セン発)