▼オフレコを条件に聞いたので実名は出せないが、デジタル複合機(MFP)やプリンタを手がけるある大手メーカーが、新社屋への移転を機に、社内の紙出力装置をMFPに一本化したそうだ。プリンタ部隊の商売はやりにくくなるだろうな、というのが第一印象だった。

▼複写機メーカーは、おおむね好業績を維持しているが、その一つの秘訣がコピーチャージ料金と呼ばれるアフター収入の手段を確立しているからだということは、良く知られている。数年前から、コピーチャージ体制も崩壊か─などの話は聞こえてきて、各社それなりの危機感は持っているようだが、実は大手ユーザーであればあるほど、コピーチャージ方式のメリットを満喫できるのだという。月何枚がボーダーラインかは知らないが、大量に出力するなら、消耗品を別途購入するより、コピーチャージ方式の方が、1枚あたり単価が安くなるという。くだんのメーカーがMFPに切り替えた大きな理由の一つだ。

▼もう一つの理由が、情報漏えい対策だという。紙による情報漏えいは、まだ、それほど大きな社会問題にはなっていないが、実態は紙による持ち出しが一番多いのではないかとも言われる。その対策としては、機密情報などは、コピー時に透かしを入れたり、地紋を入れたりする方法などが試みられているが、最後は出口管理が必要になるという。誰が、どの書類を、何枚コピーしたか、プリントしたかを管理するわけである。パソコンの世界で言うログ管理である。社員はたまらないが、性善説を信じられない以上、やむを得ないか。