【本郷発】長い付き合いの編集者がBCN AWARDの開催前日に訪ねてきた。その彼が「ITジュニア賞の創設おめでとう。いい仕事をしたね」と褒めてくれた。嬉しかった。「BCN AWARD 2006」は1月27日、241名の参加者を迎えて、滞りなく「栄光のトロフィー」をお渡しした。今週は年に数回しかない「ほっとした気分」に浸っている。BCNは今年で創業25周年を迎えた。なんと長い時間をIT産業と関わっていることか。創業前の記者時代も加算すると、35年になる。同世代の仲間たちは退職して趣味の世界に入ったり、退職目前で第2の人生に夢を膨らませたり、気の早い“仲間”は、はやばや旅立っている。団塊世代の“仲間”も、今が人生の節目と感じているのではないか。

▼休日に写真の整理をした。子供たちもすでに独立している。「オギャー」の泣き声から、生意気盛り直前までの写真を子供別に仕分けして、分配した。そういえば、61歳で他界した親父も同じ年代のころ、同じことをしていた。(おっと、それだけは真似ないぞ)。山の中から、幼稚園の卒業アルバムが出てきた。51年前のものだ。かび臭い。ページを開くと、当時の思いが噴き出してくる。その思いを冷静に受け止め、反芻すると、「今も変わりない」自分を見つける。幼い当時の原石が今も体内にあるのを感じる。成長しない原石が人にはあるんだ。と一人で頷く。思い出すことは喜怒哀楽の“極み”で感じたことばかりだ。

▼BCNは81年に創業し、IT産業の発展を見続けてきた。98年には「BCNランキング」の配信サービスをスタートした。この事業化には企業生命をかけた。BCNは創業時から、徹底して市場動向の把握を「数値指標」にこだわった。BCNランキングは市場の決めた数値だ。それをもとに2000年に「BCN AWARD」を制定した。表彰式の会場はナンバー1の熱気が充満する。その中に、ものづくりに情熱を抱く若者を招くことができた。今回は8名だ。たった8名だ。しかし、ナンバー1の大人たちの喜ぶ姿を間近に見た彼らの喜びは“極み”で感じてくれたと思う。「善きことカタツムリの速度で動く」。継続する。(BCN社長・奥田喜久男)