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壊れかけたコミュニケーションをブログが再生

2006/03/06 15:27

週刊BCN 2006年03月06日vol.1128掲載

 ビジネスブログやSNSに関心のある企業などを対象に、総務省が2月28日に活用事例発表会を開いた。日立製作所、NECネクサソリューションズ、日本テレコムなどが社内ブログの事例を紹介。会場には、関心を寄せる約500名が全国から参加した。

 総務省は、ビジネスブログやSNSが「日本の経済や社会の活性化に有意な可能性がある」(松井英生・総務省大臣官房審議官)と着目しており、市場規模などの研究成果も発表している。

 ビジネスブログの普及は進んでいるが、迷惑トラックバック対策などの課題や、収益モデルの構築が難しいという障壁もあり、試行錯誤のなかでビジネスモデルを模索している状況といえる。多種多様な使い方ができるため、どのような導入メリットがあるのかを検証している企業が多いようだ。

 日本テレコムは、社内のブログを通じて、社員への企業ビジョンの啓蒙、オフィスのフリーアドレス導入による社員それぞれの働き方やスタイルの情報交換などを発表した。この成果についてある有識者は、「壊れかけていたコミュニケーションの再生に期待できる。ブログが社会に役立つようになるのではないか」と述べた。すぐにブログが社会を変えるわけではないが、その可能性は秘めているかもしれない。
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