乗降しやすい車両に主役交代
タクシーといえばセダンタイプだったが、ミニバン車両も一般的になった。車高が高く、広い開口部のスライドドアを備えているため、セダンより乗り降りしやすい印象だ。
このタイプのタクシーには複数の車種がある。トヨタ自動車の「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」は2017年の発売。足腰の弱い高齢者やベビーカーを利用する親子なども使いやすい「ユニバーサルデザインタクシー(UDタクシー)」として国土交通省から認定を受けている。日本交通が20年、直営事業所のセダン車両約1500台をジャパンタクシーに入れ替えるなど、普及が進んできた。
タクシー専用のジャパンタクシーに対し、同じようなかたちの一般車両の「シエンタ」を転用する事業者も増えている。比較的安価で購入できることに加え、タクシーが燃料に使うLP(液化石油)ガスのスタンドが減っていることなどが要因とみられている。UDタクシーにもなっている。
タクシー車両の主役交代は車両価格や燃料供給網といった事業環境の変化を映している。人手不足や、ライドシェアといった新たな移動サービスへの対応も迫られる中、街中を走るタクシーの姿は今後も変わるかもしれない。(潤)
由来
1912年8月5日に東京・有楽町の事業者が、日本で初めてタクシーの営業を開始したとして、東京乗用旅客自動車組合が84年に制定。