広告を滅多やたらにクリックして値を吊り上げる“偽クリック”。「これはネット経済が直面する最大の脅威だ。一刻も早く手を打たないと、われわれのビジネスモデルが台無しになる」と2004年12月に警告したのはグーグルCFOジョージ・ライズ氏。偽クリックで実際の紹介件数より多くの広告料を徴収された広告主たちがネット各社を集団提訴した件でグーグルは3月8日、02年以降の取引先全社に訴訟費用含め最大9000万ドル(約107億円)を還付する和解案を提示した。

 偽クリックの手口も年々巧妙化しており大量クリック自動生成ソフト(クリックボット)、匿名プロキシサーバーでトラフィックを分散し送信元の特定を不能にしたり、最近は偽クリックで検索順位を上げるシミュレータのネット格安販売(Fakezillaなど)まで出てきた。

 クリックボットは匿名サーバー検出で排除できるが、ネットワークごとハックされたら到底太刀打ちできない。

 グーグルの昨年売上高61億ドルの99%はキーワード広告だ。時価総額でマイクロソフトをしのぐほどのビッグビジネスの本領が試されている。(サンフランシスコ発)