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新たな流れ生む「書籍感覚」

2006/05/15 15:27

週刊BCN 2006年05月15日vol.1137掲載

 仕事でパソコンを利用しているユーザーであれば、自宅のパソコンで文書作成や表計算ソフトを使うことがあるだろうが、ライトユーザーは、ネットやメールの利用がほとんどで、ソフトは購入したことがないというケースも少なくないだろう。

 そんななか、ニンテンドーDS、PSP、iPod人気が呼び水となって、ライトユーザーのパソコンソフト購入意欲を掻き立てたようだ。BCNランキングでみると、トレーニングソフトや教育ソフト市場はプラス成長へと転じている。これらのメーカーによると、ニンテンドーDSなどの恩恵を受けて、ユーザー層が広がったと断言する。

 例えば、プラトの「英語漬け」は、ニンテンドーDSの宣伝効果で話題性が高まった。パソコンソフトとして発売したのは2002年で、「教育ソフトは出しても売れないと言われていた時代だった」と担当者は当時を振り返る。それが今では、パソコンソフトを買ったことのない人が買っていくという現象を生んだ。

 話題の脳トレーニングや英会話学習ソフトは、もとをたどれば書籍の派生だ。同じタイトルの本を何冊も買うことはなくても、同じジャンルの本であればいくつか購入するケースはよくある。トレーニングや学習ソフトの場合、パソコンのライトユーザーに書籍のような感覚の新しい活用方法を提案できたわけだ。
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