▼e─Japan重点計画の後継プロジェクト「IT新改革戦略」がスタートした。医療分野についてはレセプト処理の電子化、行政手続きではオンライン利用率の向上などe─Japanで目標に掲げられながら達成できなかった宿題が残っている。プロジェクトが明確になるのは各省庁が07年予算編成の基礎となる行政施策にめどをつける今年秋以後だ。

▼個々のプロジェクトが動き出す前に煮詰めておいてほしいのは、ITにかかわる特許やコンテンツの著作権など知的財産権の処理方式だ。ことに今後の利用拡大が期待されるオープンソースソフトウェア(OSS)については、サブマリン特許の確認が欠かせない。ソースコードが公開されていてライセンス料が無償というので利用が広がったとき、にわかに知的所有権の権利保有者が浮上して、ライセンス料を主張されては困る。

▼実際のところ、「クライアントが行った単一の要求に基づいて、分散した多数のデータベースリソースから情報を取り出して、当該要求に対する処理の結果を出力するコンピュータネットワーク」とか、「サーバーからクライアントへファイルを提供する際に、ファイルをキャッシュすることにより高速アクセスを実現するシステム」といった技術が特許として登記されている。むろんソフトウェアにかかわる特許なので、ロジックとプログラム・コードが異なれば権利に抵触しない可能性はある。だが、国家プロジェクトである以上、精査しておくのが本筋ではあるまいか。