会社の業績が芳しくないのに報酬だけは一人前。そんな社長の代名詞が今ならヤフーのテリー・セメルCEOだろう。同社の株は昨年、35%も下がったのに、氏は1億7000万ドル超も手にしている。

 6月12日の株主総会の動画生中継では、経営陣の引責辞任を要求する運動を展開する株主の1人が、過去3年にわたる同社の業績不振についてCEOに謝罪を求め、「今の仕事に対し燃えたぎる闘志がまだあるのか?」と詰め寄った。対してCEOは「パナマ事業の成果が業績に反映され始めるのはおそらく来年はじめ。決めつけるのは時期尚早だ」と反論した。ちなみに、総会では株主の34.6%が、会社業績と賞与を連動させる提案に賛成票を投じている。

 周囲の不満を受け、同社の取締役会では昨年5月、セメルCEOの年俸を60万ドルから1ドルに減らした。ところが、年俸は減っても3年間有効なストックオプションを600万株も支給してしまうのがアメリカの会社の不思議なところで、それも加味すると、地元紙の試算では昨年セメルCEOがもらった額は7170万ドル(約86億円)という尋常じゃない額に…。この落差がまた怒りに油を注いでいる。(サンフランシスコ発:ジャーナリスト 市村 佐登美)