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Winny使うと逮捕?それとも感染?

2008/02/25 15:37

週刊BCN 2008年02月25日vol.1224掲載

 とうとう日本国内でもウイルス作成者が逮捕されたというニュースが報道された。通称「原田ウイルス」はファイル交換ソフトWinnyを経由して感染するものだ。次いで、迷惑メールを22億通も送信していた居酒屋従業員が逮捕された。インターネットは「顔の見えない世界」であり、犯罪を犯すほうも気が大きくなるのだろうか、両者とも逮捕されるとは思っていなかったと驚いている。国内でもサイバー犯罪の取締りが厳しくなっていることを感じさせる出来事だ。

 過日、ウイルスを解析するマカフィーの研究センター、「Avert Labs」のデイブ・マーカス氏が来日し、「脅威」の現状について語った。

 マーカス氏は、国や文化の違いによって、さまざまな脅威が生まれていることを話した。米国はよく「人種のるつぼ」といわれるが、今や「マルウェアのるつぼ」になってしまっているらしく、そのターゲットはグローバルに及ぶそうだ。中国では人気のあるインスタントメッセンジャーでのマルウェア被害などが起こっているという。こうしたなか、「日本ではWinnyなどP2Pソフトを媒介として、Winnyを使用しているユーザーをあざ笑うマルウェアが流行っている」。これは日本特有の事象だとマーカス氏はみている。「違法」の認識が薄く、Winnyを使うと逮捕?もしくは感染?。とんでもないことに巻き込まれそうだ。(環)
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