閉幕から時が流れたが、北京五輪の話題に触れてみたい。日本代表選手がメダル獲得に向けて戦っている姿を見て熱狂した人は多くいたことだろう。とくに陸上の男子400メートルリレーには目が釘付けになった。日本が五輪の短距離種目でメダルを獲得したのは史上初。トラック種目では、1928年に開催されたアムステルダム大会の女子800メートルで2位になった人見絹枝選手以来、80年ぶりの快挙だ。選手がバトンをつなぐ姿は感動的だった。まさに、チームワークによる勝利だ。

 チームワークという観点でいえば、企業内でも十分に応用できるだろう。「組織の壁が高すぎて枠を超えた連携が図れない」という企業は業績不振に陥りがちだし、へたをすると倒産に至る恐れもある。企業間でもそうだ。ITシステムの構築で、メーカー、SIer、ユーザー企業のうち、どれかひとつだけ立場が強いという場合は、優れたシステムが構築できる可能性は低い。いつの間にかシステムが複雑怪奇なスパゲティ状態になってしまっていたりする。

 活躍したのは団体競技だけではない。フェンシングの太田雄貴選手が銀メダルを獲得するといった個人戦での活躍もあった。ただ、IT業界で企業という集団を取材する立場として北京五輪を観戦した時、日本が世界で十分に通用するのはチームワークだと、改めて考えさせられた意味合いは大きかった。(真)