▼このところ本紙でしばしば取り上げているのが、「クリエイティブ・コモンズ(CC)」関連の動きだ。著作権の一部をユーザーに開放し、二次的、派生的な創作活動を刺激するという、インターネット時代に生まれた新しい考え方である。CCは世界規模で広がりをみせつつあるようだが、お隣の韓国ではつい最近、これに逆行する規制案が発表され、ポータルサイト業界からは猛反対の声が沸き起こっているという。ユーザーが著作権のある作品を加工やコピーしてブログなどに掲載し、警告が3回出されたら、サイト運営者が廃業に追い込まれるという厳格さに業界が悲鳴をあげているそうだ。

▼知的財産の保護に反対するものではない。例えばアパレル会社がブランドを確立し、そのブランドのステータスを維持するために莫大な費用と手間をかけていることを知っているからだ。そんな企業にとって、コピー商品は市場を食い荒らすだけでなく、信用力にまでダメージを与える〝害毒〟以外のなにものでもないことになる。

▼そのようなことは重々承知してはいるが、行き過ぎた著作権保護には首を傾げたくなる。「青空文庫」を主宰する富田倫生氏の考え方を伺う機会があった。彼は主張する。「空は万人が共有している。本も同じだ」と。「著作権法の目的は『文化の発展に寄与すること』だとはっきり書いてある」とも。著作権者の権利を守ることに汲々とすることが文化の発展につながるとは思えないのだが…。