北斗七星

北斗七星 2009年1月5日付 Vol.1266

2009/01/05 15:38

週刊BCN 2009年01月05日vol.1266掲載

▼不況に喘ぐ世相とはどのようなものかを知ろうと、街中を歩いてみた。百貨店では年末のクリスマスケーキやおせち料理の売り場に列ができている。毎年のことかと店員に尋ねると「例年以上。店内はここだけ世界が違う」。出費がかさむ外出を控え、こうした内向きの行動に傾くことを「巣ごもり」と呼ぶ。景気が悪いと、これが顕著になる。う~む、消費心理は鈍い。

▼新たに一戸建てを購入するため貯金していた友人夫妻。彼は国内3位の自動車メーカーの社員だが、「今の住まいのリフォームで間に合わせることにした」とか。期間従業員ばかりか正社員の身も危うくなり、生活防衛に切り替えた。新築住宅は動かないが、知り合いのリフォーム業者は「受注が旺盛で、うはうは」という。ただ、周りに気遣って笑顔は控えめだ。

▼生活防衛はいずこも同じ。冬向けの洋服を買うのを控え、多少流行遅れのスーツをリフォームに出そうとした。ところが、「2週間待ちは当たり前」というのだ。「ありモノ」で見栄えを変えようとするのは、誰もが考えることのようだ。

▼年末の挨拶を兼ね、地方のITベンダーを訪問した。景気の悪い話を聞かされると思っていたが、返ってきた言葉は「至急の物件(システム案件)が増えている」。多通貨機能を搭載する外資系業務ソフトを背後で動かす中小企業向け会計ソフトの案件が舞い込んでいるそうだ。一つの世界に閉じこもらず、視野を広げてニーズを探る新年になりそうである。
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