北斗七星

北斗七星 2009年2月16日付 Vol.1272

2009/02/16 15:38

週刊BCN 2009年02月16日vol.1272掲載

▼「不景気に とどく義理チョコ 着払い」──。50年前に国内初の「バレンタインセール」を開いた「メリーチョコレートカムパニー」が今年募集した「川柳」から、いまを象徴する一句。「モテぬ男」には縁遠い行事がようやく終わった。そんな「冴えない男」にもチョコの山が届く時期はあったのに。

▼その時期とは「バブル絶頂期」。1週間ほど同社の店舗で「バレンタインデー」向けの販売員としてアルバイトした経験がある。売れ行きの状況はこうだ。当日の1週間前、保険の女性外交員やスナックのママらから「そのチョコ100個」と大量注文が入る。客先へ「義理チョコ」を配るためだ。2月14日直前になると、若い女性が5000円以上の「本命チョコ」を買う…。

▼チョコ業界がこの1週間に稼ぐ売上高は年間の約20%。バイト最終日は倉庫に入って「棚卸し」するが30分程度で終了、在庫がほとんどないほど売り切った。だが、最近は女性や受け手の男性の嗜好が一変。バレンタインデーにはチョコ以外も贈られるとあり、チョコが大量販売される時代は終焉したと聞く。

▼メリー社といえば、中堅・中小企業のIT化事例で「鑑(かがみ)」となる存在だった。バブル以前にSCM(サプライチェーン・マネジメント)を整備。入庫・保管・出庫までITで管理、無借金経営を継続した。だが、同社はデリバティブ(金融派生商品)取引で多額損失を出し、全株式をロッテへ譲渡。先の川柳集からもう一句。「やりました!! チョコで鯛を 釣りました!!」
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