「デフレだからといって、縮小均衡になるのは好きじゃない」──。極端な経費削減など、短期的に業績がよくなったかのようにみえる手立ては、今期(2010年3月期)あえて打っていない。その代わり、「2~3年後の成長を見越した対策は着実に実行した」と、ITホールディングスの岡本晋社長は話す。

 同社は、英国BTと次世代ITサービスで提携。有力SIerのソランをグループ会社化した。また、成長著しい中国大手SIerのデジタル・チャイナ・ホールディングスとは「より綿密な連携」に向けた準備を進める。グループ会社のTISとデジタル・チャイナは1990年代後半からオフショア開発で良好な関係を構築。成長の要となるデータセンターは、国内外の計4か所で新たに建設中だ。

 世界に目を向ければ、成長余地は依然大きい。先行投資がかさむこともあるが、「国内がデフレだからといって、一緒に縮んでしまっては、この国の経済も当社にも将来はない」。(安藤章司)