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<ニュースその後を検証>NECフィールディング 生産性向上を軸に保守の業績改善へ

2010/06/17 19:47

週刊BCN 2010年06月14日vol.1337掲載

●2006年7月31日 vol.1148 9面にて報道
片山新社長 「リストラは中心に据えない」

 ハードウェア需要が低迷するなかで、この運用・保守を担うITベンダーの業績は改善の見通しが立たない状況にある。その傾向は、SaaSが叫ばれ始める以前から現れており、本紙はそこをウォッチし続けていた。

 「週刊BCN」では、この取材を通じて保守ベンダー最大手のNECフィールディングが業績回復に苦闘するなかで出てきた改善施策のネタを掴んだ。それが、「週刊BCN」(2006年7月31日号)で取り上げた業績改善に向け「リストラはしない」という記事だ。

 実は、着任したばかりの片山徹・新社長の前任社長が、リストラを敢行していた。これを受けて、「依然として改善しない業績を回復させるにはどうする?」などと質問を投げかけたところ、「拠点の統廃合や人員削減を中心に据えない」との発言を得ることができた。

 この後、メインフレームの運用・保守社数の減少に歯止めがかかり、一時的に収益が安定した。ただ、クラウドの普及とともに、再びメインフレーム需要が減少。同社は現在、システムインテグレーション(SI)を含め、運用・保守以外の事業分野で回復を賭けた戦いに挑んでいる。(谷畑良胤)
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