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<ニュースその後を検証>ミラクル・リナックス 「アジアナックス」のパソコン版早ければ来年にもリリース

2010/09/16 19:47

週刊BCN 2010年09月13日vol.1349掲載

●2005年9月19日 vol.1105 8面にて報道
ミラクル・リナックス 「アジアナックス」のパソコン版 早ければ来年にもリリース

 日本をはじめアジア圏で、Linuxなどオープンソースソフトウェア(OSS)の市場が拡大しつつある。それをけん引しているのが中国と韓国、ミラクル・リナックスが共同開発したLinuxOS「Asianux(アジアナックス)」だ。

 サポートなどの体制が未整備でOSSの市場拡大が疑問視されていた5年ほど前、「Asianux」はマイクロソフト陣営が脅威と感じる存在だったに違いない。こんな状況下で、ミラクル・リナックスはどのような販売戦略とるのかをを取材した際、「週刊BCN」(2005年9月19日号)が報じた通り、パソコン版の「Asianux」を出すとの特ダネを得ることができた。

 この報道の後、「Asianux」はインテルと技術的に協業し、アジア圏のサーバー領域で存在感を示す。09年には、同地域のサーバー販売強化を図る富士通とも協業した。依然として日本での認知度と市場の広がりは、今1つだが、サーバー領域で着実に地歩を築く。

 ただ、冒頭の「パソコン用」となると普及は芳しくない。というよりは、ITインフラのなかでパソコンの重要性が薄れ、矛先を変えてさまざまな携帯情報端末へ市場を伸ばしている。(谷畑良胤)
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