PCソフトの店頭販売は、本数・金額ベースともに多くのジャンルで前年比マイナスとなっています。しかし、トレンドマイクロや弥生、AOSテクノロジーズなどは、なお店頭販売を重視。いずれもユーザーの認知度が高く、好調が続く業務ソフトなどのジャンルで高いシェアを占めるメーカーです。
趣味・娯楽ソフトや携帯電話ソフトを販売するソースネクストも店頭販売が中心ですが、ここ数年業績が低迷しています。前年割れが著しいジャンルで高いシェアを占める一方、セキュリティソフトなどでシェアを落としていることがその一因でしょう。そもそも自社に開発部隊をもたず、低価格を前面に押し出した大量販売に重点を置くビジネスモデルが見直しを迫られているのかもしれません。
多くのメーカーは店頭市場の重要性を認めています。しかし、ほとんどのジャンルは縮小傾向が顕著で、低価格化が進む店頭市場だけでの生き残りは厳しいのが現状。舵切りの時が来ています。(信澤健太)
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<パッケージ版PCソフト市場>パッケージ版PCソフトに未来はあるのか ダウンロード版とのシナジー発揮が活性化のカギメールマガジン「Daily BCN Bizline 2010.11.9」より