いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>仮想化

2011/04/21 15:26

週刊BCN 2011年04月18日vol.1379掲載

〈一般的な解釈は…〉サーバーなど、コンピュータのリソースを抽象化し、統合または分割する技術のこと。

 そもそも仮想とは、実際にはない事物を仮にあるものとして考えることを意味する。IT用語の仮想化とは、サーバーやストレージ、CPUといったコンピュータの物理的なリソース(資源)を仮想的に統合、または分割する技術を指す。仮想化によって、もともと物理的であったリソースを、論理的なリソースとしてOS(基本ソフト)やアプリケーションに割り当てる。英語ではバーチャライゼーションという。

 仮想化のメリットは、社内ITリソースの効率化を図ることができることだ。例えば、それぞれ半分のリソースしか使われていない2台のサーバーを、仮想化を使って一つに統合すれば、容量をより効率的に使用することができる。一方、1台のサーバーを仮想的に複数のサーバーに分割することによって、運用の効率が上がるなどの利点がある。このように、IT資源を効率化して、導入・運用コストの削減につなげるわけだ。

 仮想化技術が最も普及しているのは、サーバーの分野である。サーバーベンダーがx86サーバーを活用した仮想化環境の構築に力を入れているという事情と、景気後退の影響でユーザー企業がコスト削減を余儀なくされた事情が合わさって、仮想化サーバー市場を活性化する要因となっている。調査会社のIDC Japanは、2011年のサーバーの仮想化比率を約18%とみており、2014年には25%を突破すると予測する。

 仮想化はハードウェアに限らず、最近はOSをはじめとしたソフトウェアの仮想化も進んでいる。

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