中小企業の間で、クラウド・コンピューティングの認知が高まっています。情報処理推進機構(IPA)の調査によると、クラウドの認知度は72.7%。正直なところ、「意外に高いな」という印象です。ただし、大多数がクラウドサービスの導入を検討するまでには至っていないことも明らかになりました。クラウドに対する理解度がまだまだ低いのです。
クラウドサービスの利用が比較的進んでいる分野は、電子メールやグループウェア、データストレージ、アンチウイルス、セキュアファイル転送など。電子メールは、「利用している」「導入を計画している」を合わせると87.9%に達します。今後は、タレントマネジメントや生産管理や販売管理などの領域でも、クラウドの普及が期待できそうです。
もっとも、上の数字を見ると、クラウドへの理解向上のための取り組みは欠かせません。ベンダーには、クラウドサービスの提供とあわせて、不安の解消や判断を手助けする情報提供がよりいっそう求められるところです。(信澤健太)
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<Industry Chart 業界の今を俯瞰する>中小企業向けクラウドサービス 発展途上だが、成長性は期待大 新規参入が進み、淘汰も始まるメールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.1.17」より