いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>ワークフロー

2012/06/07 15:26

週刊BCN 2012年06月04日vol.1434掲載

〈一般的な解釈は…〉承認が必要な業務手続きの一連をシステムで処理する仕組み。

 英語の「workflow(ワークフロー)」を日本語に訳せば、「業務の流れ」となる。IT用語のワークフローとは、稟議書や各種申請など、承認が必要な業務手続きを一定のルートに沿ってシステムで処理する仕組みをいう。申請用紙を使わず、一連の業務手続きをコンピュータを使って行うことができる。

 ワークフローのシステムには、業務プロセスの標準化をはじめ、申請から決裁の期間を短縮したり、ペーパーレス化を実現するなど、多くのメリットがある。例えば、社員がワークフローシステムを使って休暇申請を行う場合は、パソコンの画面上で休暇の期間や区分(有給休暇・忌引休暇など)を入れ、所属長に申請を送信する。その申請を所属長が決裁して、社員に結果を知らせる。すなわち、決まったフローを踏まえ、短時間で業務手続きをこなすことができるわけだ。

 ワークフローシステムは、処理の手順を図式化する「流れ図(フローチャート)」をつくり、流れ図に基づいて業務の処理手続きを定義する。ワークフローのシステムは、複数の形態で提供される。グループウェアの機能の一つとして備えるほか、基幹システムと連携したミドルウェアなどのかたちで提供されることが多い。ワークフローをどの形態で導入し、何に活用するかは、ユーザー企業の規模によって異なる。調査会社のノークリサーチによると、年商5億円未満の企業はワークフローをグループウェアの一機能として使い、伝票や帳票など社内文書の電子化に活用するのが主流になっている。一方、年商100億円以上の企業は、ワークフローを既存の基幹システムにつなげて、業務プロセスを自動化する使い方が多いという。
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