【MVNO(Mobile Virtual Network Operator)】
通信事業者からインフラを借りて通信サービスを提供する事業者

 日本語に訳すと「仮想移動体通信事業者」。携帯電話やPHSなどの通信インフラを通信事業者から借りて、自社ブランドとして通信サービスを提供する事業者を指す。移動体通信のOEM版と考えるとわかりやすい。

 通信事業は、回線などのインフラの整備や保守に多額のコストがかかることから参入障壁が高い。しかし、すでにこれらを保有している通信事業者がインフラをほかの事業者に貸し出すことで、通信事業に参入しやすくなる。さらに、インフラ整備のコストがかからないので、MVNOは卸元の通信事業者よりも低価格でサービスを提供できる。

 欧米では一般的な形態で、日本では日本通信が2001年にデータ通信で参入したのが最初である。

 MVNOの提供するサービスは、大きく分けてデータ通信と音声通話の2種類。これに独自のコンテンツや端末、サポートなど、卸元のサービスに付加価値を加えることで、サービスの差異化を図っている。

 NTTドコモやKDDI、ソフトバンクのように、MVNOに通信インフラを提供する事業者のことを移動体通信事業者(MNO:Mobile Network Operator)という。

 電気通信事業者協会(TCA)によると、移動体通信の契約数は、2013年4月の時点で前月比0.4%増の1億3732万4400件で、ほぼ頭打ちの状態。そこでMNOは、MVNOに自社の通信回線を広めてもらい、自社インフラの既存ユーザーの流出防止と新規ユーザーの獲得につなげようとしている。

 一方、ユーザーにとっては、複数の事業者が通信サービスを展開することで選択肢が広がるとともに、低価格なサービスを利用することができるというメリットがある。