「住基(住民基本台帳)の失敗は繰り返さない」。社会保障・税番号制度(マイナンバー)を巡って、情報サービス産業協会(JISA)の浜口友一会長は、住民基本台帳のときのような、「ユーザー、一般市民にとって便利になったのか、そうでないのか、よくわからない仕組みにはさせない」と、JISAとして積極的な提言・提案活動を展開する意欲を示しました。
市民感覚で言えば、確かに住基導入によって「便利になったなあ」と感じるシーンは決して多くありません。役所の業務効率の向上やコスト削減には大いに役立っていると信じたいものですが、マイナンバーも住基のように「大山鳴動してネズミ一匹」の様相では、やはり大きな流れをつくることはできません。「国がやるITは、役に立つのかどうか判然としない」「ITゼネコンは税金ばかり食らって……」などと陰口を叩かれては、情報サービス業界としても大きなマイナスです。
浜口会長は、「安心して使えるセキュリティの仕組みや、ユーザーに『便利になったなぁ』と実感してもらえるサービスの提言・提案活動を、これから一段と活発化させていく」と話しています。早ければ2015年中にもシステムは動き始めるわけで、残された時間はそう多くありません。今度こそ、ITの利便性をユーザーに実感してもらえるよう、業界を挙げて取り組んでいきたいものです。(安藤章司)
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秒読みに入った「マイナンバー制度」 色めき立つ情報サービス業界メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.6.20」より