今日のひとことWeb版

中国IT産業の最前線

2013/10/02 15:26

 中国での対日オフショアソフト開発は、人件費の高騰や人民元高によって岐路に立たされています。それでも、「今後、中国オフショアが減る」とみるSIer幹部は、実はそれほど多くありません。その理由は、中国の国土が広大で、ソフト開発に欠かせないIT系の高等教育機関が全国規模で充実し、人材が豊富だからです。

 NTTデータは、これまで沿岸部中心だった開発拠点を、ここ1年ほどで内陸部の長春や西安、重慶へと次々に分散し、ITホールディングスグループのTISも、主力開発拠点が北京から西安へと移りつつあります。

 9月26日に都内で開催された「日中サービスアウトソーシング企業懇談会」に参加した中国の情報サービス関係者のなかには、中国の西端、新疆ウイグル自治区のITベンダー幹部らの姿がありました。

 西安や成都でも十分に西方の印象なのですが、IT産業振興の最前線は、いまや新疆ウイグル自治区まで広がりつつあるようです。(安藤章司)

【記事はこちら】
「日中サービスアウトソーシング企業懇談会」を開催、ITサービス振興で活発な意見交換
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.10.2」より
  • 1

関連記事

<中国ビジネスの先駆者が伝授する 進出を成功に導くための心得とノウハウ>第4回 中国ビジネスを成功に導くマーケティング「10のキーワード」 前篇

中国のサービス業 「京交会」でサービス重視鮮明に 国を挙げてサービス産業を振興

ASOCIO、「2010 ASOCIO ICT SUMMIT」を台湾・台北市で開催

<中国で活躍する日系企業のキーパーソンに聞く>イトーヨーカ堂 三枝富博 常務執行役員 中国総代表中国室長 ――地域に根ざしたビジネスを心がける お客様と信頼関係を大切に