北斗七星

北斗七星 2014年4月21日付 vol.1527

2014/04/24 15:38

週刊BCN 2014年04月21日vol.1527掲載

▼「熱くて渋いお茶が怖い」。落語の「まんじゅう怖い」では、主人公は「まんじゅうが怖い、怖い」と言いながら、仲間をまんまとだまして腹いっぱい食べてしまう。だまされたと気づいた仲間は、「本当は何が怖いのか」と詰め寄るが、主人公はさらに悪知恵を働かせて、「お茶が怖い」で落ち(下げ)となる。はたして、お茶は運ばれてきたのか。

▼「残念ながら、今は悪意のある攻撃者のほうが勝っている」と、あるセキュリティベンダーは言う。諦めの言葉ではない。日々進化し、多様化する攻撃方法に対して、防御側が先回りするのは容易ではないという意味である。実情を把握しておけば、最低限の対応はできる。攻撃側に対しては、「そんな知恵や技術力があるなら、世のために使ってほしい」と言いたい。

▼「まんじゅう怖い」では、主人公が悪知恵を働かせるものの、もとを正せば主人公に嫌がらせをしようとした仲間に悪意がある。主人公はうまくかわしたまでのこと。セキュリティ対策でも同様の対応ができないものか。悪意のある攻撃者に、舌をやけどするほどの熱くて渋いお茶を飲ませてやりたいものだ。(風)
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