6月といえば、新卒社員が研修を終えて、そろそろ部門に配属されてくる時期ではないでしょうか。
そんな彼ら、彼女らからみて、もしも自分の机にパソコンがなく、WordやExcelといったオフィスソフトもなかったらどう思うでしょう。たぶん、「あっ、この会社ダメかも」と、早々に転職を考える可能性が大きいかもしれませんね。
医療の現場では、実際にこのようなことが起こっているとのこと。医師にとってのオフィスソフトは「電子カルテ」なのですが、全国の病院で大多数を占める中堅・中小病院における普及率は、いまだに半分程度。最先端の大学病院から地方の病院へ赴任する若い医師は「紙のカルテ」と「ペン」を手渡されて唖然とすることも少なくないとか。
こうしたことから、若手の医師不足に悩む地方病院は、「若手医師に失望されないように」と、多少、無理をしても電子カルテを導入する機運が高まっていると、電子カルテビジネスを手がけるSIer幹部は話しています。
非常にゆっくりとしたペースでしか進んでこなかった電子カルテの普及ですが、病院経営の観点からいえば、間違っても若い医師に「あっ、この病院ダメかも」と思われるのだけは避けたいところだといえそうです。(安藤章司)
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テクマトリックス 中国で遠隔医療システムの販売を本格化 2017年度の黒字化目指すメールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.6.16」より