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シンセ文化の端緒を開く

2016/10/13 15:26

 中学生のとき、音楽好きな幼なじみに「“電子音楽”なるものがある」と教えてもらい、初めてシンセサイザーによる演奏を聴いたのがイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)。今からおよそ35年前のことです。

 恥ずかしながら、音楽音痴の私には“馬の耳に念仏”で、まったくそのよさが分からなかったのですが、それから四半世紀余りたってVOCALOIDの初音ミクを聞いたとき、「あれ、これってシンセじゃん」と、昔を思い起こし、以来、10年近くVOCALOIDの歌声を、何の抵抗もなく聴くようになりました。

 電子音楽はYMOのようなポップ系、数々の名作を生みだしてきたゲーム音楽系、さらには初音ミクのようなVOCALOIDと、さまざまなジャンルに広がっています。そして日本において、こうしたシンセ文化の端緒を開いた功労者のひとりが、音楽家の冨田勲先生です。

 惜しくも冨田先生は今年5月に逝去されたのですが、ご本人の遺志を継ぐかたちで、「冨田勲 追悼特別公演 冨田勲×初音ミク『ドクター・コッペリウス』 http://www.dr-coppelius.com/ 」)が、この11月に都内で開催されます。日本のシンセ文化の継承と発展に思いを馳せながら、ぜひとも拝聴したいと思っています。(安藤章司)

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【China&Asian News番外編 記者・本多和幸が出張で体験したリアルな中国】初音ミク上海公演 HATSUNE MIKU EXPO 2015 IN SHANGHAI
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