駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国

<駐在記者・真鍋武が体験したリアルなミャンマー>まだまだな市場

2016/11/30 19:46

週刊BCN 2016年11月21日vol.1654掲載

 ミャンマーのIT化は遅れている。携帯電話はこの数年で急速に普及したが、パソコンはほとんど一般家庭に普及していない。ヤンゴンでは現在、1日あたりの最低賃金が3600チャット。月収でおよそ1万円程度だ。数万円するパソコンは気軽に購入できない。そんなわけで、一般市民は携帯からインターネットに接続している。

 市街地にはパソコンショップもあるが、顧客は法人が中心の模様。しかし、日系IT企業の経営トップ曰く、「さも正規品のように販売しているが、実際はほとんどの店が扱っているのは、海賊版ソフトをインストールしたPC」という。

ヤンゴンにあるパソコンショップ

 それでも、環境は変わってきている。別の日系企業幹部は、「2012年頃まで、あるユーザーでは、サーバーOSを入れたPCを数台並べたものをデータセンター(DC)と呼んでいた」という。それが今では、きちんとしたTier 3レベルのDCが建設されるようになってきた。ユーザーの意識が変わる日は近い、かも。
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