駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国

<駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国>デカすぎる

2017/11/15 09:00

週刊BCN 2017年11月06日vol.1701掲載


一面のスペースを大胆に使用して習氏の顔写真を掲載

 「デカッ!これはデカ過ぎるやろ」。思わず口走ってしまった。10月26日付の人民日報を初見しての正直な感想だ。中国共産党の機関紙として知られる人民日報。前日に開催した党の第19期中央委員会第1回総会で、習近平氏が総書記に再選されたことを受けて、同氏の超大型写真を1面に掲載したのだ。一方、そのほか6人の最高指導部メンバーの顔写真は、3面で中型サイズを掲載するにとどまった。習氏が格別の指導者であることを露骨に強調したことになる。

 同月24日に閉幕した中国共産党大会で習氏は権力を強化。新たな党規約には、習氏の冠をつけた「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」が盛り込まれた。「毛沢東思想」「鄧小平理論」として名前が盛り込まれている過去の指導者に並ぶ権威を手にしたことを意味する。

 IT業界紙としては、2期目に突入した習氏の今後の経済方面での言動を、これまで以上に注意深くみていく必要がある。
  • 1