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デジタルで生み出される新しい「富」

 デジタルデータが巨大な“富”を生み出している。例えば、企業価値ランキングで上位を占めるGAFA。世界規模のデジタルプラットフォームを構築する彼らの手法は、“デジタル資本主義”と呼ばれている。

 デジタル資本主義において、データの漏えいは国や地域の富の流失につながりかねない。近年はEUや中国、そして日本でもデータ保護規制の動きが活発化している。

 一方、消費者視点で見ると従来よりも格段に安く、優れたサービスをデジタルによって享受できるようになった。「若者の○○離れ」と言われる現象も、デジタルで得られる豊かさによって、充足感が高まっている裏返しとみてとれる。

 本書「デジタル資本主義」を監修した野村総合研究所の此本臣吾社長は、「従来の産業資本主義からデジタル資本主義への構造変化が起きている」と指摘。デジタルによって生み出される“富”の正体を浮き彫りにする異色の書である。(寶)
 


『デジタル資本主義』
此本臣吾 監修
東洋経済新報社 刊(1600円+税)