IoTソリューションを構成する重要な技術の一つとされているエッジコンピューティング。「“Internet”of Things」というくらいなので、IoTデバイスの運用・監視ではクラウドの活用が前提となっていますが、デバイスから収集したデータの活用にあたっては、リアルタイム性やネットワークコストの理由から、クラウドではなくデバイスに近い「エッジ」側でも処理を受け持つという考え方です。

 これまでも、各社からエッジコンピューティング向けをうたうサーバーや小型コンピューターは発売されていましたが、それらの多くは「IoTゲートウェイ」という製品コンセプトを掲げていました。デバイスが発するデータを一旦集約し、データ形式を加工したり、不要なデータをフィルタリングしたりすることで、分析をしやすくするのが目的です。しかし、先日エッジコンピューティング用の新製品を発売した沖電気工業の坪井正志常務は「ゲートウェイ的な発想だけではなく、『AIエッジ』になることを想定した」と述べ、他社製品に対する同社の優位性を強調しました。

 新製品では、インテルのAIアクセラレーターに対応することで、画像認識や音声・振動の処理といった、AIの推論ワークロードの性能を向上。データの前処理を行うだけでなく、その場で状況を判断し、分析結果に応じたアクションを行うためのマシンと位置付けられています。エッジ側に設置されるIT商材の付加価値を高めるには、ゲートウェイという発想から抜け出すことが求められそうです。(日高彰)