▼デルがEMCの買収を完了したのは2016年のこと。買収総額は670億ドルという大規模なものだった。19年にはIBMがレッドハットを340億ドルで買収している。ここまでの大型M&Aは稀にしても、グローバルのIT市場では100億ドル、日本円にして1兆円を超える規模の買収も珍しくない。

▼国産大手ITベンダーの間でも、グローバルでM&Aを進めて海外ビジネス拡大に本腰を入れようという動きは顕著になっている。ただし、グローバル大手の案件と比べると桁が一つか二つ小さいのが一般的。少し寂しい。

▼そんな中で3月31日に発表された、日立による米グローバルロジックの買収。総額約1兆円と国産ベンダーとしては異例の大型買収だ。同社は最終的に統合によるシナジーを全事業分野に波及させたいと考えており、先進的なデジタルテクノロジーをフル活用して社会の変革をリードしていくという意思を感じる。

▼日立の意気込みとは裏腹に、買収発表後、日立の株価は7%下落したと報じられており、投資家からは高額買収の効果に懐疑的な視線が向けられていることもうかがえる。業績という結果で市場を納得させることができるか。(霹)