▼大方の予想通り、と言って差し支えないと思うが、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置は連休明けに終了することなく、5月末まで延長となった。首相は「人流の減少という所期の目的は達成できた」とコメントし、効果はあったとする見方を強調している。しかし専門家からも指摘されているように、目的は感染の抑制であって、人流減少はその手段でしかない。所期の目的達成どころか、失敗は明らかであろう。

▼県をまたいだ移動の自粛が求められているが、東京周辺県から乗り入れる電車の混雑具合を見る限り、一回目の緊急事態宣言時と比べて、人流の抑制はできていない。テレワークが普及したとはいえ、在宅では業務が行えないという企業はまだまだ多い。通勤圏は都と周辺県で一体である以上、そこに境界を設けようと思っても限界がある。

▼ITの世界では、クラウドやモバイルの普及により、境界型のセキュリティではもはや脅威を抑え込めないことが明らかになりつつある。現実世界のウイルスと戦うにも、ゼロトラストのように、これまでの緊急対応とは異なる新たなアーキテクチャーが求められているように思える。(螺)