意外なところにビジネスチャンスは転がっています。大きな市場の変化の中で、他社が見落としてしまいがちな領域や課題に着目することは、ビジネスで成功を収めるために有効な戦略の一つです。

 Sansanは1月13日、契約業務のオンライン化や契約書の一元管理を可能とするクラウドサービス「Contract One(コントラクトワン)」の本格提供を開始しました。電子契約サービスを提供するベンダーは複数ありますが、同社は、その普及によって課題となっている「紙と電子の混在」に注目しました。プレローンチ中だけで、45社が導入したことからも、課題感を抱く企業が多いことが伺えます。

 さまざまなフォーマットで送られる契約書をデータベース化するだけでなく、ユーザー企業が送付する際に生じるアナログ作業も引き受ける点が特徴的で、押印まで代行するというから驚きです。紙の契約書をデータ化するソリューションは存在しますが、発想をさらに広げ、契約に関する事務業務をひとまとめに担うことで独自性を生み出しており、「明確な競合はいない」(寺田親弘社長CEO)そうです。

 ただ、独創的なアイデアを思いついても、実現できるかは別問題。Sansanの場合は、既存の別サービスで、アナログ作業を代行できるリソースを十分に備えていたからこそ実現可能だったともいえます。アイデアだけでなく、自分たちの戦力、資源、強みをしっかりと見極めることできるのか。ビジネスの勝ち筋を見つけるために、心がけておきたいものです。(藤岡 堯)

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Sansan 契約業務のオンライン化サービスを開始 紙と電子の混在による管理複雑化を解決