デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉をどう解釈するかは、人によってさまざまに分かれますが、ひとまずビジネスにおいては、企業が有する「データ」をうまく活用していくかが鍵になることは要素の一つとしてあると思います。多くのITベンダーは自社のソリューションがいかにデータ活用に寄与できるかをアピールし、市場開拓に努めています。

 その流れの中で、Box Japanは業績を伸ばしています。会計年度2022のグローバルでの売上高約8億7000万ドル(約1112億円)のうち、日本法人の売り上げが占める比率は18%にも達したそうです。Boxといえばクラウドストレージの印象が強いですが、ファイルサーバーの代替手段として単にデータを保管するだけでなく、それを活用につなげる場として利用する企業がほとんどでしょう。

 Boxに限らず、近年のクラウドストレージソリューションはデータを集約した上で、他のシステムにつなぐための「ハブ」であったり、他者と共同で業務を進めるための「コラボレーション」の場であったりします。セキュリティなどの観点から社内のファイルサーバー運用を前提としたい企業も少なくないかもしれません。そういう企業の気持ちも理解できますが、データを上手に活用する観点からは、このようなクラウドソリューションの利用も検討されるべきでしょう(逆に言えば、単に半永久的にデータを置いておくだけであれば、ファイルサーバーで十分となります)。

 Box Japanは、官公庁や自治体、金融機関、病院などクラウドストレージが利用されにくい業界への浸透を図っています。これらの「お堅い」業界が積極的にクラウドストレージを利用するようになる頃には、日本のDXもまた一歩進んでいるのかもしれません。(藤岡 尭)

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Box Japan 日本市場の売上高、グローバルの約2割に 官公庁など開拓へ、パートナーの支援に期待