今日は何の日

<今日は何の日>8月31日『空き家整理の日』

2022/08/29 09:00

週刊BCN 2022年08月29日vol.1936掲載

積年の「宿題」を片付ける

 8月31日と言えば、夏休みの「宿題」をやり終える期限。故郷の両親が他界して、残された家が空き家となるケースが増えており、空き家の処分という「宿題」が子どもに課せられる。相続の件で兄弟と話し合わなければならない。そもそも実家の処分を誰がやるのかなど煩わしいことが多く、つい先延ばしにしがちだ。

 空き家が増えると景観が損なわれるほか、放火の原因や犯罪の温床になるなど問題が多い。国は2015年に空き家措置法を施行し、人が住んでいる住宅用地の特例措置をなくして、固定資産税額を一般住宅の6倍に増やしたり、行政代執行によって空き家の解体を自治体が行えるようにした。

 野村総合研究所によると、空き家措置法によって空き家の増加率は大きく抑制され、38年の全国の空き家率は21.1%と、総務省が18年に行った住宅・土地統計調査の13.6%に対して7.5ポイント増にとどまる見込み。ただし、空き家措置法の抑制効果が十分に働かなくなる別のシナリオでは、38年に一気に31.5%に増える危険性があると警鐘を鳴らす。

 夏の終わり、積年の宿題を片付けるにはよいタイミングなのかも知れない。(寶)
 


由来
日本記念日協会によれば、「空き家整理の日」は、空き家整理の事業を手掛けるワンズライフ(東京都)が制定。「家(や=8)整(せい=31)理」の語呂合わせ。
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