▼子どもが通っている中学校から、こんなお知らせが届いた。「生成AI活用に関する同意書」。作文や探究学習の支援に学校の端末で利用するという。学校が慎重に保護者の同意を得るのは分からなくもないが、現実にはわが家で子どもは日常的にAIを使い、用途によって使い分けている。使いこなすスピードは頭の固い親の比ではない。デジタルネイティブなのはもちろん、10代はAIネイティブでもある。
▼生成AI機能は多くのサービスやデバイスに実装されるようになっている。GPUで市場を席巻している米NVIDIA(エヌビディア)は、決算発表が株価全体の動向に大きな影響を与えるほど注目を集めている。世界を変革していくという生成AIへの期待値は、登場以来高止まりしているようだ。
▼生成AIを企業がビジネスに実装する際に重要になるのが推論だ。多額の資金が投入され学習したLLMを使い、どんな価値を生み出していくか。どうデータを整備し、どの業務に適用するか、多くの企業が試行錯誤を続けている。生活でも仕事でも、意識しないほど当たり前に生成AIを使うようになる日々は、子どもたちが大人になる頃には実現しているのだろうか。(緑)