BCNランキングによる2001年のビジネスソフトの販売本数ベストワンは、トレンドマイクロの「ウイルスバスター2001」となった。01年はセキュリティソフトの販売本数が急伸した年であり、ウイルスバスター2001が首位となったことは、これを反映した結果だといえる。また、オープンプライスとなっているマイクロソフトのウィンドウズを除き、トップ10内はいずれも価格が1万円以下の製品。店頭での売れ筋ソフトの低価格化が進んでいることを浮き彫りにした。

低価格化が進む

 2001年のビジネスソフト販売本数ベスト10を見ると、全体の傾向として1万円以下の製品が目立つ。00年には1万円以上の標準価格の製品が3つ入っていたのに対し、01年のランキングではオープンプライスの2製品を除き、トップ10に入っているすべての製品が1万円以下の標準価格となった。

 オープンプライスとなっているマイクロソフトのウィンドウズMEとウィンドウズXPは、実売でも1万円以下の価格となることはない。そのため、ベスト10に入った製品のすべてが1万円以下の価格とはならなかったものの、店頭でのソフトの売れ筋が低価格品に集中する傾向にあることは間違いない。販売店からは、「ソフト販売が芳しくない」との声が聞こえてくる。これは販売数量が伸び悩んでいることに加え、単価の安い製品が売れ筋となり、売り上げにマイナスの影響を及ぼしているという点も指摘できる。

 今後単価が上昇傾向に転じるとは考えにくく、販売店にとっては単価が安いなかでどうビジネスを行っていくのか、工夫する必要がある。ベンダー別では、1位にトレンドマイクロの「ウイルスバスター2001」が、2位にも同じく同社の「ウイルスバスター2002」がランクインしている。00年のランキングでは、「ウイルスバスター2000」は5位となっており、01年にウイルスバスターの売り上げが大きく拡大したことがわかる。

 ちなみに、ウイルスバスター2001が分類されているセキュリティソフトは、昨年までユーティリティソフトの中に分類されていたが、販売本数の拡大にともない、今年からセキュリティソフト部門として独立した。部門が独立して初めてとなる01年のセキュリティソフト部門のベンダー別シェアは、シマンテックがトレンドマイクロをわずかに上回りトップを獲得した。

 トレンドマイクロは、単品のパッケージとしては全ビジネスソフトの中で1位、2位を獲得しながら、ベンダー別では1位を獲得できなかった。部門別ベストワンの座を獲得するためには、製品単体での売り上げだけではない要素が求められることを示している。

 00年のビジネスソフト全体ランキングでナンバーワンだったクレオの「筆まめ」は、01年はバージョン12となって通常製品版が3位、アップグレード版が5位となった。はがき作成ソフトというカテゴリーは、セキュリティと同様にベンダー間の競合が激しく、アイフォーがクレオを激しく追撃。00年はトップがクレオで2位がアイフォーだったが、01年のアイフォーは、クレオの3位と5位に挟まれ4位となっている。

 このようにライバルがしのぎを削る分野は、店頭セールスにおいても来店者の目につきやすい展示を行う傾向にある。ソフト売り場の目立つ位置に商品をおくことが、販売本数増にプラスに影響しているようだ。OSのような分野を除けば、1社が独占しているよりも複数ベンダーが参入しているカテゴリーの方が市場が活性化していく傾向にある。(三浦優子)