店頭流通

アップル iMac展示店を700店へ

2002/06/17 18:45

週刊BCN 2002年06月17日vol.945掲載

 アップルコンピュータは、iMacデモ展示店の数を6月末に700店に拡大する。

在庫をつくらない関係を構築

 従来のiMac展示店が600店弱だったのに対し、100店舗以上の増加となるが、「iMac展示店には、過剰在庫をつくらないために販売データの提供などをお願いしており、今回の店舗増強はすでに取り引きがある法人をベースに店舗を増やした。デモスペースの確保といった販売条件面よりも、在庫をつくらない関係を店舗と築いていくことが重要」(マーケティング本部・大宮哲夫本部長)とアップル側では説明している。

 iMacデモ展示店では、6月13日から17インチのフラットCRTを搭載したeMacを13万9800円で販売している。CRTのiMacと比較しても大幅に低価格であるのが特徴で、「この値段でこの質感と装備を備えたコストパフォーマンスが高いマシン」だとアップルではアピールする。

 パソコン市場は依然として不調が続いているが、この時期に低価格のeMac投入と販売店拡大を行うことに対しアップルでは、「市場を開拓する意味でも攻めの姿勢で臨むことがメーカーとして重要と判断した」(大宮本部長)という。

 今後のiMac展示店の拡大については、「家電店は1500店舗あるとされていることを考えると、700店舗というカバレージは決して高くはない。店舗数が700で十分とは思ってはいない」としながらも、「実際に店舗数を700店舗に増やした結果、売れ行きにどのような変化が起きるのかをしっかり見極める必要がある。店舗数は増えたものの、売り上げに変化がないようでは店舗を増やす意味がない」(大宮本部長)と、当面、700店舗体制による販売動向を見極めていく方針だ。
  • 1