店頭流通

米マイクロジスティックス コンプUSAで低価格ソフト販売

2002/07/01 17:00

週刊BCN 2002年07月01日vol.947掲載

 

ハード購入者を対象に

 米マイクロジスティックスは、米パソコン小売り大手のCompUSA(コンプUSA)と提携、現在BestBuy(ベストバイ)に提供しているソフトの低価格販売を9月からコンプUSAでも実施する。同社のリテールを使ったソフト販売事業は、ハードウェアを購入したユーザーにのみ低価格でソフトを販売するもので、日本では今年3月からソフマップで同様の事業を行っている。米本社のリチャード・A・ニリオ社長兼CEOは、「米国でパソコン販売におけるマージンが低下したことから、リテールがより利益をあげる手法として同時にソフトを販売することを提案。安価にソフトを買える機会を提供するのはユーザー、リテール、メーカーすべてにメリットがある」と説明している。

 マイクロジスティックスは米国で1993年に設立。ユーザーにソフトを低価格で販売する事業からスタートし、現在では小売店でパソコンを購入したユーザーに低価格でソフトを購入できる機会を与えるマーチャンダイジングプログラムと、プロモーションプログラムとしてプリンタやお菓子の景品として、ソフトを提供するといった事業を行っている。

 日本法人であるマイクロジスティックスジャパン(阿部川久広社長)は01年に設立。ソフマップと提携し、新品パソコンおよび中古パソコンと同時購入であれば、ソフトを3本セットで4500円、5本セットで6500円で販売している。

 取り扱うソフトは、マイクロジスティックス側でパッケージングしたもの。通常のパッケージソフトの旧版をメーカーからライセンスを受けて提供している。

 「販売店は、パソコン販売の利益低下を補うことができる。ソフトメーカーにとっても、ソフト購入意識をユーザーにもってもらうことにつながり、新たなソフト販売の機会となる」とニリオ社長はアピールする。

 ベストバイでの事業が開始から1年経ち、順調に拡大していることから、9月からコンプUSAの全店舗で同様のサービスを開始することとなった。「カナダ、英国などのパソコン販売店でも同様の事業を開始する」という。

 日本ではソフマップと提携している。「現在は25店舗で実施しているが、スペースなどの問題があり全店舗で同じ成果が出ていない部分もある。米国での経験をもとにトレーニングプログラムを提供し、改善すべき部分は改善することで、継続的に事業は拡大していくのではないか」(ニリオ社長)と成功に自信を見せている。
  • 1