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はがき作成ソフトの販売動向 激戦続く“夏の陣”クレオとアイフォーの一騎打ち

2002/09/02 16:51

週刊BCN 2002年09月02日vol.955掲載

 はがき作成ソフト“夏の陣”は、クレオとアイフォーの一騎打ちとなった。クレオの「筆まめ・夏バージョン」は、今年5月-8月25日までの集計で、販売本数で35-36%台、販売金額で40%前後と優勢を堅持する。



 はがき作成ソフト“夏の陣”は、クレオとアイフォーの一騎打ちとなった。クレオの「筆まめ・夏バージョン」は、今年5月-8月25日までの集計で、販売本数で35-36%台、販売金額で40%前後と優勢を堅持する。これに対し、アイフォーの「筆王2002夏」は、販売金額は及ばないものの、販売本数でクレオに果敢に食い下がる。8月12-18日の週次統計では、クレオが35.9%の本数シェアだったのに対し、アイフォーは36.4%を獲得。わずかながら宿敵クレオを打ち負かした。

 アイフォーによれば、2000年5-9月の集計では、本数シェアが17.6%に過ぎなかったが、昨年5-9月の本数シェアは36.0%に拡大。今年5月-8月11日までの間で、各社の夏製品のみを抽出すると、クレオ38.1%に対し、アイフォーは40.6%と、販売本数で優位に立ったとしている。はがき作成ソフトは、「暑中見舞い・残暑見舞い」と「年賀状」の年2回が最大の商戦期。“夏の陣”は、本命の年賀状“冬の陣”に向けた前哨戦であると同時に、年賀状対決の優劣を占う重要な商戦である。クレオの「筆まめ」は、ここ数年、トップシェアを堅持し続けてきたが、アイフォーの攻め方によっては、販売本数で逆転する可能性も出てきた。

 一方、クレオとアイフォーがトップグループで争っているのに対し、3番手のアジェンダ「宛名職人」は、販売・金額ともに10%前後と差が開きつつある。4番手の富士ソフトABC「筆ぐるめ」は、アジェンダに3位争いを仕掛けている状況だ。この夏の陣で、悲願のトップグループ入りを果たしたアイフォーでは、「冬の陣でも販売本数ナンバーワンを獲得する」と早くもクレオに宣戦布告。対するクレオは、堅調な本数シェアと、アイフォーより頭ひとつ抜きん出た金額シェアを武器に、ブランド力の強化、収益重視の戦略を採るものと思われる。
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