店頭市場ピックアップ

PCカメラの販売動向 記録型DVDと互角の急成長

2003/03/03 16:51

週刊BCN 2003年03月03日vol.980掲載

 電子情報技術産業協会(JEITA)によると、2002年のパソコンの出荷台数は前年比11%減の1002万7000台で、2年連続の落ち込み。プリンタなどの主要周辺機器も、パソコン本体に比例するように落ち込むなか、前年の2倍以上で成長を遂げている製品がPCカメラだ。

品揃え強みにロジクール圧勝

 図は、好調な売れ行きをみせている人気製品の最近半年間の台数・金額ベースの前年比平均数値を表した。PCカメラは、台数で約329%、金額で約265%となっている。周辺機器では、デジタルカメラや、記録型DVD、HDD外付けなどのストレージ製品が周辺機器の中でも好調だが、デジタルカメラは台数約123%、金額約117%、HDD外付けは台数約180%、金額約170%となっており、PCカメラの成長率の方が上を行く。また、現在最も成長している記録型DVDでも、台数で約359%、金額で約250%となっており、引けをとっていない。

 ベンダー別では、ロジクールの圧勝。金額・台数ともにシェア約50%を維持。「BCN AWARD 2003」でも圧倒的なシェアで最優秀賞を獲得した。競合他社よりも、ラインアップが6製品と豊富なことなどが、売れ行きに反映された。しかし、追随するアイ・オー・データ機器やエレコム、日立マクセルなども急成長しており、ロジクールの寡占状態に割って入る可能性はあり得る。

 台数・金額ともに市場規模は小さいが、伸び率は周辺機器の中でトップレベル。昨年12月末で780万回線を突破(総務省発表)しているブロードバンドの加入者数とともに、IP電話の次のトレンドとして、テレビ電話がより一層注目されれば、今後も成長が期待される製品だ。
  • 1