店頭流通

OAシステムプラザ 地域密着家電店へのパソコン供給が好調

2003/05/19 18:45

週刊BCN 2003年05月19日vol.990掲載

 オーエー・システム・プラザ(OAシステムプラザ、大喜一夫社長)のパソコン供給事業が好調だ。同社は、ボランタリーチェーンの豊栄家電と、パソコンおよび関連機器の供給から販売、サポートまでを提供することで業務提携。これまで豊栄家電のパソコン販売台数は、前年同月比60%前後で推移していたが、提携から約2か月間で同90%にアップしている。また、サポートの充実で高齢者など潜在需要の掘り起こしが可能になったという。OAシステムプラザでは、このビジネスモデルを軌道に乗せ、業務提携を増やしていく計画だ。

新規需要の開拓を実現

 豊栄家電は地域密着型のボランタリーチェーン店を展開している。パソコン販売台数は、OAシステムプラザと業務提携する以前は前年同月比60%前後で推移していた。今年2月21日を境に、販売台数は3月が同83%、4月が同90%と上昇した。大喜一夫社長は、「依然として前年割れだが、回復傾向に向かっている。単なる卸販売でなく、サポートやサービスを含めてパソコンを供給していることが成長している要因」と語る。

 岡田晃生・執行役員ビジネスパートナー事業部長は、「これまで量販店やパソコン専門店に来たことがない高齢者が、豊栄家電加盟店の訪問販売などで購入するなど、潜在需要の掘り起こしに結びついている。また、納期など商品調達の面でうまく機能しなかったことで販売機会を逃していた顧客への販売も可能となった。商店街や組合、市役所、パソコン教室など複数台単位でのパソコン購入案件を獲得するケースも出てきている」と語る。

 パソコン販売が伸びることで、周辺機器やサプライ品、消耗品などの販売も増えた。 業務提携によって、OAシステムプラザは豊栄家電に対し、パソコンや周辺機器などの商品供給、売場つくりの提案や指導、チラシなどの販促支援、サポートや商品情報の支援などを行う。OAシステムプラザは商品供給や販売ノウハウの提供で豊栄家電からロイヤリティ収入を得る。一方、豊栄家電はパソコンおよび関連機器の販売強化につながる。

 大喜社長は、「地域密着型の家電店との提携で、当社にとって競合他社との差別化につながる。豊栄家電のビジネスモデルを一層固め、新しいパートナーの開拓をしていく」考えだ。
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