店頭市場ピックアップ

PDAの販売動向

2003/06/23 16:51

週刊BCN 2003年06月23日vol.995掲載

ソニーが他社引き離す
シェア50%以上に

 携帯情報端末(PDA)市場のシェア争いは、ソニーが他社を引き離している。クリエの新製品が功を奏し、6月9-15日のメーカー別販売台数シェアで50%以上となった。図は、BCNランキングによる直近6週間のPDAのメーカー別販売台数シェア推移を示した。図をみても分かるように、ソニーのシェアは5月26-6月1日まで下がり続けていた。

 要因は、シャープやNTTドコモなどの新製品が人気を集めたことによる。なかでも、NTTドコモが満を持して発売した「シグマリオン3」は、5月26-6月1日の機種別販売台数シェアで首位を獲得。NTTドコモは、メーカー別販売台数シェアで30.1%となり、ソニーのシェアに迫った。しかし、ソニーは6月7日にクリエの新製品「PEG-NX73V」を発売。再びシェアを盛り返す結果となった。BCNランキングの機種別販売台数シェアでは、6月2-8日から2週連続で首位となっている。

 「PEG-NX73V」は、約31万画素CMOS(相補型金属酸化膜半導体)「回転カメラ」を本体の回転軸部分に内蔵。また、付属のスタイラス(ペン)を使って、本体画面上の専用エリアに書いた漢字やひらがな文字を直接入力できるソフト「デクマ手書き入力」を搭載したことが特徴だ。PDA市場は、ソニーが首位を維持し続けており、1強時代に入っているとの見方が強い。シャープやNTTドコモをはじめ、PDAメーカー各社が新製品の発売で巻き返しを図るなど、いかにシェアを獲得できるかが今後の焦点となりそうだ。
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